living information
生活情報
学校生活
Aさんは肺高血圧症の子どもが小学校へ入学した際、一年間くらい毎日一緒に登校しました。
CASE 3
Aさん(ご家族)の場合
・子どもが幼少時に発症
・友だちと同じ生活を送らせたい
・先生とのコミュニケーションの悩み
学校側に安心してもらうために
小学校入学時は子どもと一緒に登校しました。学校側と相談し、一年間くらいは毎日、教室の後ろから子どもを見守っていました。
激しい運動はさせないように
体育には参加しませんでしたが、冬場もジャージ姿で校庭に立つことで出席になっていたため、教室にいさせてほしいと学校側へ交渉しました。
主治医から先生へ注意点を伝えてもらう
学年が変わったり、中学や高校へ進学した際、主治医のもとへ学年担任や教頭先生と一緒に出向きました。病気や注意点について医師から直接話を聞くことで、学校側も安心したようでした。
肺高血圧症の子どもを持つご家族に注意していただきたいこと
(ガイドブック「肺高血圧症〜患者の生活の手引き」PAHの会発行(第5版/日本語訳版)より抜粋・意訳)
子どもの日々の生活について
・胸痛、めまい、吐き気や便秘、下痢をきちんと大人に伝えられるようにしましょう。
・︎病気のことを恥ずかしいと思う理由は1つもないということも伝えましょう。
・︎普通の風邪でも重症化することがあるため、手洗いは徹底し必要であればマスクも装着しましょう。
・︎手洗いが実行できない場合は、消毒剤を活用しましょう。
・︎家族で肺炎とインフルエンザの予防接種を受けましょう。
学校生活について
・︎担任の先生や校長、保健室の先生と話し合い、治療法について理解してもらってください。
・︎肺高血圧症という理由だけで体育の授業を受けられないということはありません。
・︎もしもに備えて、緊急連絡先、薬剤の投与量やポンプの速度を医療機器の裏に貼っておくと良いです。
・︎︎子どもの級友たちの質問に答える機会を作り、同じ質問を子どもが繰り返し答えなくてよいようにした人もいます。
患者さんを介助する方へ
悩みや孤独感、ストレスを感じるのは患者さんだけでありません。介助する家族や友人の方なども不安や悩みを抱えています。
介助する方の精神面、身体面の安定のために、以下のチェックリストをお役立てください。
◾️とにかく話す。日頃から家族や友人たちと話すことも重要ですが、経験を積んだカウンセラーや支援グループに相談する方が適切な場合もあります。
◾️十分な休息をとる。できれば最低8時間くらいの睡眠をとりましょう。
◾️自分だけの時間や、趣味のための時間をとりましょう。それだけで元気が出てきます。
◾️自分の健康に気を付け、日課(生活の中の柱)を続けたり、定期的に運動したり、休暇をとったりしましょう。
◾️急に介助できなくなった時のために依頼先を探しておきましょう。
◾️介助は長期戦です。自分自身のために何をすべきか、しないでいるか、たびたび思い出してください。